ブラックな飲食店騒動

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昨今、ブラックな飲食店の話が世間を賑わせていますね。僕も昔飲食店で働いていたことがあり、ちょっと他人事とは思えません。ここは僕のブログなので、僕の考えをおもっきしぶつけてみたいと思います。

飲食店はブラックになりがち

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まーた悪い癖が出てしまいました。僕は先日決めたんです。2015年はもうふわふわしたことは言わない!キッパリいくって。

そうです、某しゃぶしゃぶチェーン店、温野菜の件です。

事の発端になった大学生のバイトさん、

・店長から直々に「ブッ○す」とか恫喝されながら
・未払い給料なんかもありながら
・時間通り帰せなかった食べ放題客のロス分自腹負担させられつつ
・4ヶ月連続勤務

させられていたというではありませんか。

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ぶっちゃけ、飲食店の現場ってブラックになりがちです。これは本当。

飲食店が安さで競い始めると、当然ながら味が落ちます。でもそれを落とすわけにはいかないので、だいたいどこの会社も人件費に目をつけます。いちばんダイレクトにコストカットできますからね。

時給1,000円で1日8時間働くアルバイトさんを1人削れば、月にざっと17万円くらいのお金が浮きます。

「えーたったそれだけ?」

いえいえ、まるっとそのまま17万円なんですよ?原価130円売価500円で提供している生ビール460杯分ですよ!大手でも苦戦を強いられている昨今の現状を考えると、とくに小規模店なんかからすればもう魅力的なことこの上ない数字です。(まあこれを数値だけでイコールにして実行してしまうからすべてが狂うのですが……)

でも、冷静に考えて、その削減対象になったバイトさんも、1日8時間ぼけーっと突っ立っていたわけではないはずです。

「いやー、儲かっちゃってしょーがないから、別に店回ってるしいらないけれど、ここらで誰か雇うか☆」

そんなポップな勢いで雇ったのならまだしも、そうではなく、人手が欲しくて雇ってシフトにかっちりハマっていた人材を切った場合、当然1日8時間分の労働力が他の人の負担になります。

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普通に考えて、スタッフが8人いたら1人あたり1時間ずつ残業をしなければいけない計算になりますね。それが出来ないなら、めっさ速く動くしかない。これまでやってきた仕事の作業効率を上げて1時間分の時間短縮。どんなスゴ腕主婦ですか。

もちろん、お客さんはそんなの関係ないですから、普通に来店して普通に注文しますよね。仲の良い店員と話をしたい人もいるでしょうし。店先に、

「人件費削減しましたので、ご来店、ご注文のタイミングはご考慮願います。尚、店員との会話は他のお客様への提供の遅れにつながりますのでご遠慮願います」

とか貼っておけばいいんですけど、まあそんな店誰も行きたくないですよね(笑)

こうして悪循環が始まります。

料理の品質を落とさず、提供スピードも落とさず、コールへの応答速度も落とさず、接客のクオリティも落とさずに、これまでより多い仕事をこなす。本来なら時給が上がって然るべきグレードアップなんですが、こういうケースの場合はまず上がることはないです。

まー人間ですから、当然どんどん負荷がかかってきます。本来なら喜ぶべきお客さんからの注文がウザくなってきます。今どき正社員でも「会社のために」なんて高いモチベーションで、どんな苦しい状況でも笑えるような人はそうそういないでしょう。ましてやいつ切られるかわからないバイトにそれを求めるのはお門違いです。

どうしても態度とか品質に出てしまうから、お客さんが離れる。また人件費を削減する。それでも、完璧な客足予測なんて出来ませんから、アクシデント的に忙しい日がどうしてもある。それをまた少ない人数で完璧に回そうとする。

「ホールでは走れ!歩くな!お客さんを待たせるな!」

ホコリ立つしお客さん落ち着かねーだろバカヤロー

です。

今回の温野菜のように、バイトに売上の機会損失分?を負担させるなんてのはもうぶっ飛びすぎてて意味がわかりませんが、でも現代の多くの飲食店は価格競争に躍起になるあまり、従業員に借金をしながらなんとか回しているようなところが多いと思います。サービス残業も立派な借金ですよ。それも返すつもりもないんだから悪質極まりないです。

悪いことをしている人には、しっぺ返しがあるのが宇宙(?)の法則です。そりゃ軒並み潰れたり、どんどん苦しくなっていくわけです。ざまあみろです。

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飲食店経営で大金持ち?

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飲食っていうツールはハイリスクローリターンです。こちらがどんなに気をつけていても、お客さんの体調しだいで食中毒なんていつ出てもおかしくない。

食中毒はただお腹壊すのとは違って、菌が毒素を出すまで少しのタイムラグがあるから、実はお昼に食べたお弁当が傷んでいて、それがたまたま夜に仲間内で来ていた居酒屋の店内で発症しても、その店は立派に「食中毒を出した店」認定を受けることになってTwitterやなんやでめちゃ拡散されまくることでしょう。祭りです祭り。

食中毒をより完璧に近く回避するには、提供する料理すべてに消毒用アルコールをぶっかけるとか、肉はすべて弱火で長時間きっちりカチカチになるまで火を通すとか、あらかじめ食材に食品添加物をブチ込みまくっておくしかないですが、そんなの美味しくないし、体に悪そうですよね。

僕なら、食品衛生責任者資格を持った、よっぽど信頼のおける部下がいるとかならまだしも、基本、自分が現場にいない飲食店なんて怖くて経営できません。チェーン展開なんて絶対無理。胴元なんて大金積まれて頼まれても引き受けたくない。夜もオチオチ眠れません。

すぐにその場で消化されるすさまじい回転率の商材を、何の不良もなしに出し続けるなんて、どだい困難な話だし、それを人任せになんてできません。

でも、それを当たり前にやっているお店が、そこらへんにゴロゴロしています。ほんとすごいなーと思う。

上記の話に戻るけれど、ブラックな飲食店の胴元の人たちは家でごはん食べないのかなーと思います。人が口に入れるもん商材にしているっていう自覚はないのかな、と。

従業員の労働環境を過酷にして作業効率ばかりをつきつめれば、いくら食品衛生責任者がいようとそのへんがおろそかになるのは当然。本当はひと作業ごとに殺菌洗剤で手洗いをするのが理想とされているけれど、それを律儀に守っているお店がいったいどれだけあるのか?

「いいからさっさとドリンク作れ!」

そんな声が聞こえてきそうです。

働く側からみると飲食店はイイところ

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上記と思いっきり矛盾しているようなことを言いますが、僕は飲食店での職務経験はすごく価値のあるものだと思います。

たしかに、他の仕事に比べて時給は安めなところが多いですが、

・食品衛生の基礎が嫌でも学べる(家族を食中毒から守れる)
・酔っ払いの対応が学べる(接待で有利)
・料理の基本が学べる(日常生活でダイレクトに使える)

という、その後の人生でかなり強いアドバンテージになるものが得られます。社会に出る前の若い子がバイトで働くには最高だと思います。

僕も、そんなに真面目に働いてはいませんでしたが、よほど匠の遊び心が溢れた料理でもなければ、材料を見ればだいたい再現できるようになりました。だいたいです。美味しく作れるとは言っていません(笑)

そんないいところなので、ブラックな飲食店がこうも多い現状はすごく残念です。これからは、どんどん淘汰されていけばいいと思います。

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長くなりました。なんかダラダラとしたつまらない文章になりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

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