【例の本】地上に戻って来てからの話

天国で神様と思われる眩しい光に「読みたい本があるので1時間だけ時間をください」と言って戻って来た私。

いざ戻って来てみると、「いやそんな本とかべつにどうでもよかったやん」と思うほど、地上の世界は水飴の中のように重く不自由すぎて、対比で天国は素晴らしく思えました。

お目当ての本のもとへ

とりあえず、お目当ての本を読みに帰って来たのですから、落ち着いてからすぐに本屋さんに行きました。

ところが、その本がある本棚の前に立った時、私はまるで狐に摘まれたような感覚に襲われました。

 

ないのです。

 

在庫がない、とかではなく存在ごとないのです。

私が読みたかった本なんてもともとなかったかのような感覚です。

もともとなかったのか、私の記憶が消えたのかはわかりません。

 

まるで、夢の中のことだったように、その本がない事実がみるみる現実感を持っていきました。

 

気がつけば私は、ただ本棚の前に立っているだけの人になっていました。

 

「読みたくて帰ってきたはずの本がない」

これはなかなかのショックでした。

私はそんな勘違いのような朧げなものの為に極楽に「待った」をかけてしまったことになります。

 

それまでも後悔の多い人生でしたが、この後悔は少し壊れそうになりました。

 

強い後悔の念から逃げるように、いつしか私は、

「あれ(天国)は不思議な夢だった」

と結論しました。

ある本との出会い

その数年後。

ある資料を買いに同じ本屋に行きました。

すると、目的の本の下の棚に

「神との対話(ニールドナルドウォルシュ)」

が①②③全巻並んでいました。

聖書を読んだことがない私にとって、キリスト教圏の方が書いた「神」についての本は少し抵抗がありましたが、「どれどれ…」程度のノリで立ち読みをしてみました。

 

その5分後には私は目的の本と「神との対話」を全巻持ってレジに急いでいました。

「これは読まなきゃいけない本だ!」

何かにここまでの強い興味を抱いたのは成人してから初めてかもしれません。だって、神が言葉をしゃべっています笑

なぜか私はそれが天国で見てきたあの光のことだと直感していました。

この世界で語られる「神」に興味はありませんでしたが、天国で見てきたあの「光」にはまた会いたい、可能ならずっとずっと側にいたいと思っていました。

 

買いに行った本はそっちのけで、もう夢中で読みました。③巻まで読んだらまた①巻に戻って全巻を何度も何度も読みました。

 

本の中で神がよく言う「愛」という概念についてもっと知りたいと思ったので、次に「愛への帰還」を読みました。

 

しばらくはこれらの本を往復していましたが、ちょっと息抜きがしたくなり、何かブッダに関する本を探しに行きました。そこで、ある本に目が留まります。

「イエスとブッダが共に生きた生涯」

「イエスとブッダが共に生きた?どういうこと??」と、ものすごい興味を引かれたのですぐに買って読みました。

 

既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。これら著者も題材も違う本たちには、共通して「ある本」のことが出てくるのです。

「奇跡のコース(A Course in Miracles)」

最初、「神との対話①」でこの本の名前を知った時にAmazonで調べてみましたら4,000円近くすることがわかり、敬遠していました。

しかし、その次に読んだ本でも、またその次に読んだ本でも、さらには当時人生をなんとかしたくて聞いていたオーディオブック「こうして思考は現実になる①②」でも、「奇跡のコース」の名前が出て来ていました。

ここまでくると、なんだか「読め」と言われているような気がしました。

調べてみると、行きつけの本屋にも在庫があることがわかりました。

「立ち読みだけでもしてみるか……」

店内の端末で棚番号を調べて向かってみると、それはあの日私が読みたくて帰って来た本があるはずだった場所にぴったり収まっていました。

もう笑いました。

 

「この本を読むために帰って来たんだ!」

とは思いませんでした。

不思議な偶然もあるもんだなあ……程度。

 

デジャヴを感じるようなことがたくさん書いてありました。二度寝の夢の中で初めて出会った、思いっきり天国の話をできる相手がこの本でした。

A Course in Miraclesにはこの大内博さん訳(ナチュラルスピリット刊)の「奇跡のコース」ほかに、加藤三代子/澤井美子さん訳(中央アート出版社刊)の「奇跡講座」があることを後に知り、そちらも購入しました。

今でも毎日これらの本を読んでいます。

※2023年7月18日追記→奇跡講座が盗まれました

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